予実管理とは?
意味
予実管理とは、予算(目標)と実績を比べて差を出し、その原因を分けて次の打ち手や見通しを直す管理のことです。営業では、売上の目標に対する受注の実績を見ます。
達成率 = 実績 ÷ 予算 × 100(%)、予実差異 = 実績 − 予算
予実管理の意味と、フォーキャスト・KPI管理との違い
予実管理は、計画した数字と起きた数字の差を、次の判断に変える仕事です。予実は予算と実績を縮めた言葉です。営業の現場の「予算」は、経理の費用の枠ではなく、売上の目標(クォータ)を指すことが多くあります。 差異を「予算 − 実績」で出す会社もあるため、どちらの向きで引いたかを表の上に書いておきます。
| 数字 | 何と何を比べるか | 答える問い |
|---|---|---|
| 予実管理 | 予算と、確定した実績 | 計画どおりに進んだか。ずれた原因は何か |
| フォーキャスト | 予算と、期末の着地見込み | このまま進むと、期末にどこへ着地するか |
| KPI の管理 | 途中の段(商談数・アポ数など)の目標と実績 | 売上の手前で、どの段が足りないか |
| 経理の予算管理 | 費用の予算と支出の実績 | 使いすぎていないか |
予実管理で分かるのは過去のずれで、実績が出たときには期の残りが減っています。 期の途中はコミットなどの着地見込みを予算と比べ、期末に実績と比べる、という2段で使います。 着地見込みの立て方は営業フォーキャストの解説で扱っています。
予実差異を件数と単価に分ける計算例と、読むときの注意
差異は合計の1つの数字のままでは打ち手が決まらないため、件数と単価に分けます。件数の差異 =(実績件数 − 予算件数)× 予算の単価、単価の差異 =(実績の単価 − 予算の単価)× 実績件数 です。 2つを足すと、予実差異に一致します。
例受注の予実差異を、件数と単価に分ける
| 項目 | 予算 | 実績 |
|---|---|---|
| 受注件数 | 20件 | 16件 |
| 平均受注単価 | 150万円 | 170万円 |
| 受注金額 | 3,000万円 | 2,720万円 |
達成率は約90.7%、予実差異は −280万円です。 件数の差異は(16 − 20)× 150万円 = −600万円です。 単価の差異は(170 − 150)万円 × 16件 = +320万円です。 単価の上振れが件数の不足を半分ほど埋めた形で、直すべきは件数の側だと読めます。
数値は説明のための架空のものです。
数字を読むときの注意
- 実績の数え方をそろえる:営業の実績は受注日で数えることが多く、経理の売上は計上の時期で数えます。どちらの予実かを表に書き、金額は税抜にそろえます。
- 予算を期の途中で直さない:下方修正すると差異が消え、何がずれたのかを後から読めなくなります。見直した見通しは、予算とは別の列に置きます。
- 単価の上振れは、まず1件を疑う:大型の1件で平均が上がっただけなら、次の期には続きません。平均受注単価の中央値も並べます。
- 全体の達成率だけで判断しない:担当者ごとの上振れと下振れが相殺され、全体では予算どおりに見えることがあります。
件数の不足を、商談数やアポ数の段までさかのぼって逆算する方法は営業KPIの逆算方法で扱っています。 RevenueScale のフォーキャストでは、期間の目標を置くと、受注済み・コミット・加重予測を目標と並べて見られます。 担当者ごとにも、目標とコミットを比べられます。