必要架電数の逆算とは?アポ目標から1日の架電数を出す式と、率の置き方
必要架電数の逆算は、アポ目標÷アポ率で必要な会話数を、それ÷話せる率で架電数を出し、どちらも切り上げます。この記事の計算ツールと基準表で、率の置き方から1日の本数まで決められます。
必要架電数の逆算とは:アポ目標をアポ率と話せる率で割り戻すこと
必要架電数の逆算とは、月のアポ目標をアポ率で割って必要な会話数を出し、それを話せる率で割って架電数を出すことです。テレアポやインサイドセールスの本数を、気合いではなく計算で決めるための型です。 下の計算ツールに数字を入れると、月と1日の本数がその場で出ます。
必要架電数の計算
計算は「アポ目標 ÷ アポ率 = 必要な会話」「必要な会話 ÷ 話せる率 = 必要な架電」で、どちらも切り上げます。 1日あたりは稼働日数で割って切り上げます。
必要な会話数 = アポ目標 ÷ アポ率
会話は1件単位でしか起きないので、端数は切り上げる必要な架電数 = 必要な会話数 ÷ 話せる率
ここも切り上げる。1日の本数は、これを架電できる日数で割って切り上げる逆算の精度は、3つの段の数え方がそろっているかで決まります。
- 架電:記録した発信の1件を1本と数えます。つながらなかった分も含めます。
- 話せた:担当者本人か、検討に関わる人と会話できた架電です。受付の取り次ぎ止まりや不在は含めません。話せる率は 話せた ÷ 架電 です。
- アポ:商談の日時が決まった架電です。アポ率は アポ ÷ 話せた で、架電全体に対する割合ではありません。
切り捨てると、計画どおりに動いても届かない
例えばアポ目標10件・アポ率33%・話せる率12%なら、会話は30.3…で31件、架電は258.3…で259本です。 切り捨てて会話30件・架電250本にすると、率が想定どおりでも見込みのアポは9.9件で、10件に届きません。
1段で割らず、2段に分ける理由
アポ ÷ 架電の「全体のアポ率」(この例では3.96%)で1回だけ割っても、本数は253本とほぼ同じです。 2段に分けるのは、未達のときに「話せていない」のか「話せてもアポにならない」のかを見分けるためです。 前者はリストや時間帯、後者はトークを直すので、打ち手がまったく違います。
アポ目標そのものは、受注目標から商談数、アポ数へとさかのぼって決めます。 その手前は売上目標からKPIを逆算する方法で扱います。
話せる率・アポ率の置き方:自社の実績を、母数とリストの種類で選ぶ
率は他社の数字や一般論の目安ではなく、自社の直近の実績から、母数が足りる最短の期間で、リストの種類ごとに置きます。率はリスト・商材・トーク・かける時間帯で決まるので、条件の違う数字で割ると本数の目標が根拠を失います。
期間は「1件で率がどれだけ動くか」で決める
例えば話せた40件の期間でアポ率を出すと、アポが1件増減するだけで2.5ポイント動きます。 週次で2ポイントの差を議論したいなら、1件で動く幅はその半分の1ポイント以下に抑えます。 アポ率なら、母数の「話せた」が100件以上です。
| 状況 | 使う期間 | 理由 |
|---|---|---|
| 立ち上げ直後で実績がない | 最初の2週間を測る。それまでは仮置きと明示する | 根拠のない率で割ると、本数の目標も根拠を失う |
| トークやリストを最近変えた | 変えた後の期間だけ | 変える前の実績は、今の率を表さない |
| 安定して回っている | 直近1〜3か月のうち、母数が足りる最短 | 新しさと安定を両立できる |
| 時期による波がありそう | 直近の実績に加え、前年の同じ月も見る | 相手の繁忙期や長期休暇の前後で動いていないかを確かめる |
リストの構成で合わせ、立ち上がり中の人は目標で調整する
新規リストと再アプローチのリストは、話せる率を分けて測ります。 例えば新規10%・再アプローチ20%を本数で6対4に配るなら、今月の話せる率は14%です(10%×0.6+20%×0.4)。 話せる率の母数は架電なので、重みは本数の配分で付けます。
入社して間もない担当者には、測った率をそのまま置き、アポ目標の側で傾斜をつけます。 本数を抑えたくて率を実力より高く置くと、未達の理由が見えなくなります。
計算例:月のアポ目標18件から、1日の架電33本まで
月の必要数を架電できる日で割り、1日にかけられる上限と照らすところまでが逆算です。計算ツールに同じ数字を入れると、同じ結果になります。
例ISを1人で見る場合
直近3か月の実績が架電1,500本・話せた210件・アポ42件で、今月のアポ目標は18件とします。 稼働日は、営業日21日から研修の1日を除いた20日です。
- 話せる率 = 210 ÷ 1,500 = 14%、アポ率 = 42 ÷ 210 = 20%
- 必要な会話 = 18 ÷ 20% = 90件
- 必要な架電 = 90 ÷ 14% = 642.8… → 643本
- 1日の架電 = 643 ÷ 20日 = 32.15 → 33本
架電に使える時間が1日3時間、記録を含めて1時間に14本なら、上限は42本です。 33本は収まり、差の9本が折り返しや再架電の余白になります。
数値は説明のための架空のものです。
月の途中は、その日までに必要な数と比べる
その日までに必要な数 = 月の必要数 × 経過した稼働日 ÷ 月の稼働日
経過した稼働日で按分し、切り上げるこの例の8日目なら、架電は 643×8÷20=257.2 で258本が必要です。 月全体の643本と比べると、誰でも「足りない」に見えてしまいます。
遅れた分は残りの日数に均して載せ、最終週で取り返そうとはしません。 同じリストに短い間隔でかけ直すことになり、話せる率が落ちるからです。 必要な本数が上限を超えたら、率を上げる手・架電の時間を増やす手・アポ目標か人数を見直す手から、月の第1週までに選びます。
よくある失敗:全社の率で出した本数を等分する、など3つ
逆算が崩れる原因は、式ではなく、率の出し方と未達のときの動き方にあります。よくある3つと、その直し方です。
| 失敗 | なぜ起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 立ち上がり中の人から目標に届かなくなる | 全社の率で出した本数を人数で等分している。率の低い人ほど多くの本数が要る | 担当者ごとに自分の率で逆算し、全社の本数はその合計で持つ |
| 本数を増やしても、アポが増えない | 率が想定を下回ったまま「もっとかけよう」と指示している。増やした分も同じ割合で落ちる | 先に2つの率を想定と比べ、詰まっている段を1つだけ直す |
| 話せる率が高く出て、翌月の本数が足りない | 記録を1日の終わりにまとめて付け、不在や担当者不明の記録から漏れる | 記録は1本ごとに、その場で付ける |
話せる率が詰まっているときの切り分けは、テレアポの接続率を改善する方法で扱います。
明日から始めること:数え方、率、目標の順に決める
数え方がそろう前に率を置くと、測った率そのものが信用できないので、数え方・率・目標の順に決めます。次の5つから始めます。
- 「架電」「話せた」「アポ」の数え方を1文ずつで決め、チームに配った
- 話せる率とアポ率を直近の実績からリストの種類ごとに出し、母数の小さい区分は期間を延ばした
- 担当者ごとに必要な会話数と架電数を切り上げで逆算し、全社はその合計で持った
- 1日の本数を「架電できる日」で割り、1日にかけられる上限と照らした
- 想定の率を置き直すのは、月末の振り返りだけと決めた
毎日の確認と週次の会議で何を見るかは、インサイドセールスのKPIで整理しています。 必要数と実績を段ごとに並べる画面は、行動量の紹介で見られます。