テレアポの接続率を改善する方法:不在と担当者不明の内訳から、時間帯・リスト・番号を直す
テレアポの接続率を改善するには、話せなかった架電を不在と担当者不明に分け、不在が多ければ時間帯を、担当者不明が多ければリストと番号を直します。この記事の切り分け表と計算例で、どこから手を付けるかを決められます。
テレアポの接続率とは:改善の前に「話せた」の定義と記録をそろえる
テレアポの接続率とは、架電のうち、担当者本人か検討に関わる人と話せた架電の割合のことです。話せる率・通話率とも呼ばれ、インサイドセールスの架電を分析するときの最初の数字です。 受付につながっただけの架電は含めません。
接続率 = 話せた ÷ 架電
話せたうち商談の日時が決まった割合がアポ率。分母は架電ではなく話せた数定義は接続率の用語解説と同じです。 次の段のアポ率と分けて見ると、詰まっているのが「届くまで」か「話したあと」かが分かります。
改善は、1本ごとの結果を決まった選択肢で残すところから始めます。 自由記述では、話せなかった理由を後から数えられません。 次の5つに分けると、話せなかった理由と、話せたあとの行き先の両方が残ります。
- 不在:呼び出し音だけ・留守番電話・話し中、受付で「外出中です」。話せていない。
- 担当者不明:受付で取り次ぎを断られた、番号の誤り、担当部署が分からない。話せていない。
- 断り:担当者と話し、断られた。話せた。
- 再アプローチ:担当者と話し、次に話す日を決めた。話せた。
- アポ獲得:担当者と話し、商談の日時が決まった。話せた、かつアポ。
ファネルは架電だけで数えます。 メールやフォームのアポを混ぜると、架電の分母は変わらずアポだけが増え、率が実力より高く出るからです。
接続率が低い原因の切り分け:不在か担当者不明かで、直す場所が変わる
接続率が低いときは、率そのものではなく話せなかった架電の内訳を見て、直す場所を時間帯・リスト・番号から1つに絞ります。不在・担当者不明・話せたの割合は、足すと100%です。 接続率が下がったら、どれが増えたかを見ます。
| 症状 | 疑う原因 | 打ち手と確かめ方 |
|---|---|---|
| 不在が多い | かける時間帯が、相手の在席と合っていない | 時間帯ごとの接続率を2週間測り、高い時間帯へ本数を移す |
| 担当者不明が多い | 代表番号止まり、部署名や担当者名が無い、番号が古い | 会話のたびに部署名・担当者名・次にかける時間を聞き、企業の記録に残す |
| 特定のリストだけ低い | 業種や規模が商材に合わない、情報が古い | 一度でも話せた企業 ÷ 架電した企業(企業の到達率)をリストごとに比べる |
| 架電単位は低いが、企業の到達率は保たれている | 同じ企業へのかけ直しが多いだけ | 何回目で話せたかを数え、その回の率が急に落ちる回の手前を上限にする |
リストの良し悪しは、企業単位で比べます。架電単位の率は、同じ企業に何度かけたかで下がってしまうからです。 リストの作り方や重複の扱いは営業リストの管理で扱っています。
担当者不明は、会話のたびに次の手がかりを残して減らす
代表番号では、受付で止まった分がそのまま接続率を下げます。 受付では部署名を、担当違いの人には担当部署と担当者の名前を、本人と話せたら次にかける時間を聞きます。 これを企業の記録に残すと、2回目以降の架電が代表番号より先へ進みます。
計算例:時間帯ごとの接続率を2週間測り、架電を移して11.1%を12.2%にする
時間帯の打ち手は、母数のある時間帯どうしの差だけで決め、本数の少ない時間帯の高い率では結論を出しません。一般に言われる「つながる時間」は当てにせず、自社のリストで測ります。
例4人のISチームが、時間帯ごとの接続率を2週間測った場合
- 9〜11時:180本で18件(10.0%)
- 11〜13時:120本で8件(6.7%)
- 13〜15時:200本で16件(8.0%)
- 15〜17時:220本で33件(15.0%)
- 17〜18時:80本で14件(17.5%)
合計は800本で89件、接続率は11.1%です。 17〜18時がいちばん高く見えますが、80本では話せたが1件動くだけで率が1.25ポイント動きます。
判断できるのは、母数のある11〜13時と15〜17時の差です。 仮に11〜13時の100本を15〜17時へ移し、それぞれの率が変わらないとします。 話せたは約6.7件減って15件増え、差し引き約8件増えて、接続率は約12.2%になります。
数値は説明のための架空のものです。
寄せるのは一部だけにします。同じ時間帯に同じ企業へかけ続けると、その時間帯の率も落ちるからです。 17〜18時のような少ない時間帯は、次の2週間も本数を残して測り続けます。
かけ直しも、回ごとに時間帯か曜日を変えます。 例えば2回目は翌営業日の別の時間帯、3回目は1週間後の別の曜日です。 同じ時間帯に何度かけても、相手の在席の型は変わらないからです。
接続率が上がった分で月の必要架電数が何本減るかは、必要架電数の計算ツールで確かめられます。
接続率の改善でよくある失敗:受付止まりを「断り」で数える、など3つ
接続率の改善は、打ち手より先に、記録の付け方と本数の使い方で崩れます。よくある3つと直し方です。
| 失敗 | なぜ起きるか | 直し方 |
|---|---|---|
| 受付止まりを「断り」で記録する | 断られたと感じた架電を、相手が誰かに関係なく断りにする。話せていないのに「話せた」に入り、接続率が上がってアポ率が下がる | 受付で止まった架電は、外出中なら不在、取り次ぎを断られたら担当者不明で記録すると決めて配る |
| 同じ企業へ、同じ日に何度もかけ直す | かけ続ければつながると考える。相手の在席は変わらず、着信の履歴だけが残って印象を損ねる | 時間帯か曜日を変えて間隔を空け、何回目で話せたかから再架電の上限を置く |
| 接続率の低い担当者に、本数で応える | 率の問題を量の問題と取り違える。増えた架電も同じ割合で不在と担当者不明になる | 内訳を見て、時間帯・リスト・番号のどれを変えるかを本人と1つ決める |
明日から始めること:定義をそろえ、最初の2週間は直すより測る
最初の2週間は打ち手を決めずに記録をそろえて内訳を測り、直す場所を1つに絞ってから次の2週間で1点だけ変えます。次の5つから始めます。
- 「話せた」を担当者本人か検討に関わる人との会話と決め、接続率を同じ意味で使うとチームでそろえた
- 架電の結果を5つの選択肢でその場で記録し、受付止まりを「断り」にしないと決めた
- 話せなかった架電を、不在と担当者不明に分けて週ごとに見ている
- 時間帯ごとの接続率と、リストごとの企業の到達率を2週間測る段取りを決めた
- 次に変える打ち手を1つに絞り、判定の日と見る数字を先に決めた
判定は2週目の終わりに、IS責任者が母数を確かめてから行います。 母数が足りなければ、戻さずに判定をもう2週間延ばします。
話せたのにアポにならない問題は、接続率とは別に扱います。 アポの質まで含めた指標の置き方はインサイドセールスのKPIで、 担当者ごとのファネルを並べる画面は行動量の紹介で見られます。