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アプローチ禁止リストとは?「連絡しないで」を受けた時点で全員に効かせ、解除には理由を残す運用

アプローチ禁止リストは、「今後は連絡しないで」と言われた相手を組織の1か所に登録し、受けた時点から全員の連絡を止める仕組みです。この記事の決まりの表と照合の例で、登録と解除の運用を1枚に書けます。

RevenueScale 編集部公開 6分で読めます

アプローチ禁止リストとは:「連絡しないで」を組織の1か所で止める仕組み

アプローチ禁止リストとは、「今後は連絡しないで」と申し出た相手を組織の1か所に登録し、全員の連絡を止める一覧のことです。テレアポの禁止リスト、お断りリスト、英語では do-not-contact(DNC)リストとも呼ばれます。 最初に決めるのは、どの言葉を禁止として受け取るかです。

断りと禁止を、先方の言葉で分ける

  • 断り:「今は不要」「来期なら」。理由に応じた時期を置けば、再アプローチしてよい相手。
  • 禁止:「今後は連絡しないで」。解除の理由が生まれるまで、誰も連絡しない相手。

分ける基準は、担当者の印象ではなく先方の言葉です。 感触が悪かっただけの相手を禁止に入れると、リストが痩せ、禁止そのものが軽く扱われます。 断りの記録の持ち方は営業リストの管理で扱っています。

管理する理由は、信頼と効率の2つ

禁止の相手への連絡は、相手の時間を奪うだけでなく、「言ったことが社内で伝わらない会社」という印象を残します。 1本の電話で、その会社との将来の商談も、紹介の経路も閉じかねません。 効率の面でも、連絡しないでと言った相手への架電は、会話にもアポにもなりません。

つまり管理の目的は、止めるべき相手を確実に止め、止めなくてよい相手を止めないことです。 件数を増やすことでも減らすことでもありません。

登録と解除のルール:登録は受けた人がその場で、解除は理由を残して

登録は申し出を受けた本人がその場で行い、解除は限られた人が事実と理由を残して行う、という非対称の決まりにします。登録を重くすると入れ忘れが起き、解除を軽くすると禁止が形だけになるからです。 決めることは次の5つです。

アプローチ禁止の登録と解除で決める5つのこと
決めることルール理由
誰が登録するかIS・FSを問わず、申し出を受けた本人。上長の承認を待たない承認を待つ間に、別の人が連絡してしまう
いつ登録するか受けたその場。通話を切った直後、メールを読んだ時点で入れる「夕方にまとめて」の間にも架電は続く
何を単位にするか申し出の範囲に合わせる。会社として→企業、本人として→その人と連絡先、電話だけ→電話番号範囲より広く止めると、連絡してよい部署まで失う
何を残すか申し出の日・手段・受けた人・先方の言葉どおりの内容要約すると、後から断りか禁止かを判断できない
誰が・何を理由に解除するか管理者かマネージャー。先方からの撤回か誤登録のときだけ、理由を書いて外す「時間が経った」で外すと、申し出の記録が意味を失う

分業していると、申し出を受けるのはリストを持つ IS だけではありません。 失注した商談の最後に、FS が「今後の営業は不要」と言われることもあります。 登録できる人を IS に限ると、その申し出は次に電話する IS に届きません。

部門の境目で情報が落ちる話は、The Modelの課題と対策で扱っています。

禁止には期限を付けて自動で外さないことも決めておきます。 見直すなら、人が1件ずつ見て、外す理由を書けたものだけを外します。

リストが複数あるときの漏れの防ぎ方:取り込み時と連絡の直前に2回照合する

複数のリストでの漏れは、取り込みのときの照合と、連絡を記録する直前の照合の2回で防ぎます。リストは購入リスト・展示会の名刺・休眠企業の掘り起こしなど、目的ごとに増えます。 禁止をリストの中の列で持つと、新しいリストには引き継がれません。

だから禁止はリストの外に1つだけ置き、すべてのリストがそこを参照します。 写しを配ると、写した後の登録が届きません。

例1,000行の購入リストと、取り込み後に増えた禁止

禁止の登録が40件あるチームが、購入リスト1,000行を取り込むとします。

  • 会社名で照合:一致は8行。
  • 台帳の企業に紐づけてから照合:11行。「株式会社」と「(株)」の表記の揺れで、3行を取り逃していた。
  • 電話番号とメールアドレスでも照合:2行が加わり13行。部署の直通番号で禁止を登録していた相手だった。

会社名だけの照合では、13行のうち5行が残っていました。取り込むのは1,000−13=987行です。

取り込みの翌週、FS が失注した2社から「今後の営業は不要」と言われ、禁止に登録しました。 2社とも987行の中にいます。取り込み時の照合だけなら、この2社は IS の架電の対象に残ります。

数値は説明のための架空のものです。

2回目の照合を人の注意に任せると、忙しい日から抜けます。 表計算で回すなら、各リストに禁止の一覧を引く列を置き、架電の前にその列を見る決まりにします。 メールの配信を別の道具で行っているなら、配信停止の一覧も同じ1か所に集めます。

よくある失敗:禁止が担当者のメモに残る、など3つ

禁止の運用が崩れる原因は、道具の有無より、登録の場所と解除の基準が決まっていないことです。よくある3つと、その直し方です。

アプローチ禁止の運用でよくある失敗と直し方
失敗なぜ起きるか直し方
禁止が担当者のメモや個人のリストに残る登録の場所が決まっておらず、受けた人の手元で止まる置き場所を組織で1か所に決め、個人のメモに書いた禁止はその日のうちに移す
「今は不要」まで禁止に入れる気まずい断りのたびに禁止にし、言葉ではなく印象で分けている「今後は連絡しないで」の言葉があったものだけを禁止にし、先方の言葉を記録に残す
理由を書かずに解除する新しいリストの対象を増やしたいときに、解除の基準が無い解除は撤回か誤登録の事実があるときだけにし、解除の一覧を四半期ごとに点検する

点検するのは、禁止の件数ではなく解除の一覧です。 外した日・外した人・理由を並べ、理由が事実で書けているかを見ます。

例えば「先方から問い合わせ(日付と経路)」「誤登録(何を取り違えたか)」の形です。 書けていないものは、登録を戻して、外した人に確かめます。

明日から始めること:散らばった禁止を1か所に集め、決まりを1枚に書く

最初にやるのは、散らばった禁止を1か所に集め、登録と解除の決まりを1枚に書いて配ることです。次の5つを確かめます。

  • 担当者のメモ・各リストの列・メールの配信停止の一覧に散らばった禁止を、1か所に集めた
  • 「今後は連絡しないで」は禁止、「今は不要」は断り、という言葉の基準を配った
  • 申し出を受けた人がその場で登録し、日付・手段・先方の言葉を残すと決めた
  • 取り込みの時点と、連絡を記録する時点の2回、禁止と照合する作りにした
  • 解除できる人と認める理由を決め、四半期ごとに解除の一覧を点検すると決めた

集めるときに、同じ相手が企業名と電話番号の両方で入っていても、消さずにそのまま残します。 重なりを整理するより、1件でも漏らさないことを先にします。 仕組みで照合できるようになれば、禁止の管理をSFAの記録の中で回せます。

よくある質問

アプローチ禁止リストに期限は付けるべきですか?
期限で自動に外すのはおすすめしません。申し出た人が在籍していても連絡が再開してしまうからです。見直すなら人が1件ずつ確かめ、先方の撤回や誤登録など、外す理由を書けたものだけを外します。
受付で「営業電話はお断り」と言われたら、禁止に登録しますか?
担当者と話せていない定型の断りは、担当者不明として記録します。ただし「今後はお電話しないで」とはっきり言われたら、その会社の電話番号を禁止に登録し、言葉どおり残します。
禁止に登録した会社から問い合わせが来たら、どうしますか?
問い合わせへの返信は、先方が求めた連絡です。解除するなら、問い合わせの日付と経路を理由に残します。問い合わせの範囲を超えて営業の連絡を広げるかは、先方に確かめてから決めます。